百 経 ( けいけん )百 警(警告)

危ないこと

私が、危なく感じたこと。

予感は大切だ。
技術開発に危険はつき物だ。

神では無いので、科学的、論理的に予知能力を身に付けたい。


(1)ワールドコムの不正会計
 エンロン、ワールド・コムと不正会計が相次いだ。
 この事件は、自由主義経済に対する警告だ。
 どこまで、米国社会が正せるかが今後の米国経済の将来を見極めとなる。
 新聞記事を中心にして、動向を追って見る。(100kei:7/14/2002)


政府調達から締め出し(MCI)  −企業倫理体制が確立されてない−
 7/31/2003  米国政府は、政府の調達対象からMCI(旧 ワールドコム)を除外すると公表した。政府の調達局はMCIの調査をし、内部管理体制と企業倫理の確立が不十分だと評価した。現状、MCIは政府から年間10億ドル強の収入を得ている。この契約は、継続されるが、新規の入札には参加できない。この政府の決定で、イメージ低下を招き、企業や個人顧客がさらに減少することが考えられられる。
 −米政府からの新規受注をうけられなくなった。苦境に立たされた。(100kei)−
通信デフレの影響を受け、再建苦戦(MCI)  −破産申告から1年が経った−
 7/26/2003  MCI(旧 ワールドコム)は、21日で経営破たんから1年がたった。新経営陣のもと財務体質の改善は進むが、通信デフレの影響を受け、収益の見直しに迫られている。1−3月期の設備投資は、1億2千ドルで、AT&Tやスプリントの5分の1といわれている。設備の更新のみの投資で次世代の設備には資金が回らないのが実情のようだ。
 −再建で苦戦している記事が日経にのった。(100kei)−
制裁金支払いで合意(MCI)  −SECに5億ドルを支払う−
 5/20/2003  MCI(旧 ワールドコム)は、粉飾決算の和解に伴い5億ドルの制裁金を払うことで米証券取引委員会(SEC)と合意した。粉飾決算が発覚した直後、SECは、MCIを民事提訴していた。
 正式決定には担当した裁判所の認可が必要となる。

 −これで本格的なMCIの再建が始まる。(100kei)−

会社は解体しない(ワールドコム)  −新CEO、再建に自信−
 11/16/2002   ワールドコムのCEOに就任が決まったM・カベラス(前HP社長)は、15日「会社を解体するつもりはない」と語った。部門ごとに切り売りするとの観測も流れていたが、現状のままでの再建を目指す。
 −ワールドコムの健全な再建で、明るさを取り戻してほしい。期待は大きい。(100kei)−

1兆1千億円の不正経理(ワールドコム)  −粉飾決算の規模が確定−
 11/6/2002   ワールドコムは、利益の水増し額が90億ドル(1兆1千億円)以上に上る見通しだと発表した。6月末に公表した当初の水増し約38億5千万ドルの倍以上になった。
 ワールドコムは、接続料などの費用を資産として計上するなどして、費用の先送りをして、利益の水増しをした。

 −ワールドコムの粉飾金額が、当初予測の2倍以上になる。99年からの不正があった。嘘が長続きしないことをものがたる。トップ層が嘘を吐き始めると、社会は崩壊に向かう。(100kei)−

CFOニューヨーク連邦地裁に起訴(ワールドコム)  −粉飾決算−
 8/29/2002   米国連邦大陪審は28日、7月末に破綻したワールドコムのスコット・サリバンCFOらを証券詐欺などの罪でニューヨーク連邦地裁に起訴した。
 証券詐欺は、7月末に成立した企業改革法で、最高25年の刑の対象になったが、ワールドコムの場合は、成立前の不正が問題とされているため最高で10年の禁固刑になるとみられる。

 −刑事事件として、法廷の場でワールドコム問題の真相が解明される。(100kei)−

粉飾約72億ドル1999年以降を含め(ワールドコム)  −不正会計−
 8/9/2002   7月に経営破たんしたワールドコムは、8日に新たに33億ドルの利益水増しが新たに見つかったと発表した。これまでの公表分と合わせると、1999年以降の利益粉飾額は約72億ドルになった。
 不正の手口としては、「営業費用の一部を資産計上」、「貸し倒れなどの準備金を利益計上」など。

 −資本主義経済は、信頼で成り立つ。不正経理以前のモラルを喪失した米国社会がどこまでたちなおれるか。しかし、ごまかしが暴かれるのが資本主義経済の良いところと見るか。信頼を失った社会の経済効率は大幅に低下する。(100kei)−

過剰な設備と負債に苦しむ(ワールドコム)  −光ファイバ稼動率5%−
 7/23/2002   米長距離通信事業2位のワールドコムの破綻の原因は、ブロードバンド通信への期待から過剰な設備投資を進めたことにあるようだ。米国通信会社は、設備投資資金の多くを借入金でまかなった。新株発行に伴う資金調達の比率が相対的に低かったことが株価急騰の背景になった。高株価が積極的な設備投資へと進んだ。
 この数年で米国内の通信容量は数百倍に膨らんだが、需要の伸びは4倍程度だ。その結果、米国での光ファイバーの稼動率は、わずか5%前後といわれる。

 −米国での通信バブルの根は深い。作られた虚像に戸惑い、実像が見えない。(100kei)−

22日に破産申請(ワールドコム)  −米市場最大の倒産−
 7/19/2002   ワールドコムは、22日に米連邦破産法11条(会社更生法に相当)の提要を申請すると米主要メディアは報じている。
 破産申請すれば、昨年末に破綻したエンロンを大きく上回る米史上最大の倒産となる見込み。

 −ワールドコムは破産となる。不正会計の結果の破綻。米国の経済は不況に陥る。(100kei)−

不正会計、新法で厳罰(米大統領)  −SECの権限強化−
 7/9/2002   ブッシュ米大統領は、8日の記者会見で、米企業の不正会計問題に関連して「犯罪者を厳しく罰する」と述べ、経営者への罰則強化など新たな法規制を導入する方針を表明した。
 米下院金融サービス委員会は同日、巨額粉飾決算が発覚した米通信大手ワールドコムの新旧経営陣らを召喚して公聴会を開いたが、バーナード・エバース前最高経営責任者(CEO)らは証言を拒否。責任追及は不発に終わった。
 企業の不正会計には、これまで刑事捜査権を持たない米証券取引委員会(SEC)による行政処分や民事制裁が対応の中心であった。しかし、エンロンやワールドコムなどの不正会計が相次いで発覚し、米市場の信頼が揺らいだのを受けて、大統領は米司法当局による刑事責任の追及が必要だと判断した。
 
 8日の公聴会では、バーナード・エバース前最高経営責任者(CEO)は「ワールドコムで行われた不正の詳細を知らされていない」と述べ粉飾決算とは無関係と強調した。そのうえで、自らの不利益となる証言を拒否した。 粉飾決算の主導者として6月末に解雇されたスコット・サリバン前最高財務責任者(CFO)も一切の証言を拒んだ。
 現経営陣では、バート・ロバーツ会長が「監査法人が粉飾を見抜けなかったには信じられない」と会計監査を担当したアンダーセンを批判した。
 ジョン・シュジモア社長兼CEOも「監査法人が見逃した粉飾が社内調査で見つかった」と説明、アンダーセンの会計監査の能力に疑問を呈した。
 一方、アンダーセンのメルビン・ディック前パートナーは「監査法人の仕事は財務法人の仕事は財務データが会計基準に合致しているかどうかを調べることだ」と強調、ワールドコムが虚偽のデータを提供したことを示唆した。
 粉飾決算発覚の直前までほぼ一貫してワールドコム株を買い推奨していたソロモン・スミスバニーの通信担当アナリスト、ジャック・グラブマン氏は、「真の財務データをしらされていればもっと早く格下げしていた」と述べ、公表情報に基づき正当に評価してきたと主張した。

 −米国の自由経済が、こんな不正の上にあるかということは以外なことである。この一連の不正を米国社会が正せなければ米国経済は落ちるところまで落ちるように思える。残念なことに米国のITバブルは大変なところに原因があった。この一連の米社会の取り組みを監視して行きたい。(100kei)−

不正経理(ワールドコム)  −経費を資産に計上−
 6/29/2002   ワールドコムの不正の手口は、本来は費用として処理しなければならない通信網の維持コストなどを、資産として計上し、償却前利益をかさ上げしていた。
 不正が行われていた時期にワールドコムの監査を担当していたのは、アーサー・アンダーセンだった。
 ワールドコム株は、3年前には60ドルを超える値をつけていた。不正経理発覚前にすでに1ドル前後に低迷していたが、26日には83セントまで下落した。

 −米国の企業がこんな不正をしていたかと不信感がつのる。IT分野が元気になるのはまだまだ先か。(100kei)−−

CEO辞任(ワールドコム)  −株価急落の責任−
 5/2/2002   ワールドコムのCEOバーナード・エバースは、4月30日付けで辞任した。20年弱でAT&Tに対抗する会社にした。1983年に規制緩和が進む通信業界にビジネスチャンスを感じ、ワールドコムの前進を設立した。
 98年には、UUネットを買収。97年には、MCIコミュニケーションズの買収に成功。2000年の米長距離大手スプリントの買収が反トラスト法の壁に阻まれたのをきっかけに株価は下落した。
 年間売り上げを上回る負債、財務体質への疑念など、米国通信業界に一時代を気づいたエバース氏は、取締役にも残らなかった。

 −CEOの辞任から、ワールドコムの破綻。この動きはみえなかった。(8/05/2003)- (100kei)−−